コレクターは物を集めている人の総称だが、集める方法は「拾う」、「もらう」、「買う」だ。この内の「拾う」については、私は詳しくないので語ることができない。「もらう」についてもあまり詳しくないが、「買う」との関連で今回語ることができる。「買う」は少々詳しい。私はコレクターやマニアの対象物の買い方を観察してきたからだ。一般の人にも買い方に何らかのスタイルを持っていることが観察できるが、興味深さはコレクターやマニアの比ではない。あくまで私の興味だが。中でもレコード、CDの収集家のショッピングは面白い。 私はかつてレコード店で勤めていた時期がある。そのレコード店勤務時代に観察できた、あるいは小耳に挟んだ多くのレコード、CD収集家たちの興味深い行動をご紹介するのが今回のテーマとなる。「なんだCDの買い方か。それなら自分も買うからわかる」と早合点しないでほしい。彼らの買い方にはあなたがCDを買うときとは違ったものが見られるだろう。 一口に「レコード、CDを買う」といってもこの中に様々な分野があることにまず驚くに違いない。ざっと挙げてみよう。新品CD、新品レコード、一般中古レコード・CD、廃盤レコード・CD、7インチ盤(通称ドーナツ盤)、SP盤、カセットテープ、非売品、変形レコード。どうだろう、驚かれただろうか。専門の分野に特化して活動されている方もいれば、複数の分野を股にかけている方もいる。それぞれに独特の世界があり、狩猟場(コレクターは買う行為を狩りにたとえて表現することが多い)、買い方も違う。必要とされる軍資金(購買資金、予算のことだが、この言葉もコレクターが好んで使う)の額も分野によって違う。それ故、ひとつひとつ詳しく語る価値がある。 では前置きはここまでにして、いよいよレコード・コレクター、マニアたちの狩りの魔窟(ショッピングの意)の世界を覗いてみよう。
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